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フォックスバイティング、キャットバイティング

まず最初に理解して頂きたいのは、この計画はきつねと猫を殺す計画というよりもオーストラリアの動物、生態系を守る計画だということを理解してください。

狐はもともとオーストラリアの動物ではなく、昔イギリスから船で連れてこられました。オーストラリアには危険な動物は少なく、広い範囲で繁殖し、狐がオーストラリアの動物を食べてしまいます。そのため、オーストラリアの動物の数が日に日に減少しています。狐を退治するという環境庁の計画をエアロプレーンカンパニーが受け持っています。北のほうでは野生の猫も退治されています。
オーストラリア特有の動物はコアラやカンガルーだけではありません。その他にもオーストラリアにしか生息しない生物が数多く存在します。きつねやねこに食べられて数が減少するだけではなく、現在存在する動物が減少することにより、オーストラリアの生態系も崩れていきます。

退治には一般的に1080(テンエイティー)と呼ばれるSodium fluoroacetateと言う毒を使います。この毒をきつね用にはカンガルーの乾燥肉に注入、猫用にはソーセージを使います。
ここでよく聞かれる質問は、その毒をオーストラリアの動物が食べることはないのか?
この毒は西オーストラリア南部に生息する植物から抽出されます。長い年月をかけてオーストラリアの動物はこの毒に対する免疫力をつけました。同じ種類の動物でも、この植物の生息する地域から離れていくに従って免疫力が弱くなっています。西オーストラリアの動物は他の州と比べて免疫力が強いようです。外国から連れてこられたきつねや猫は免疫力が弱くその毒にやられてしまいます。飼い犬や猫は、免疫力が無いので食べると死んでしまいますが、毒を撒く地域は国立公園内に限られ、公園の端から500メートル以内には毒は落としません。国立公園にはペットの入園は禁止されていますし、毒を撒いている地域には、下の写真にあるような看板が立てられているので、もし勝手にペットを連れて入園してしまった場合は飼い主の責任となります。また、上空約150メートルぐらいからの投下で、風が強い(25ノット以上)の時は毒撒きは中止するので、公園の外に毒が撒かれる事はほぼ確実にありません。精密な人工衛星の位置確認システムを使用し、万が一公園外に毒を投下してしまった時は、すぐに連絡して対応する手順になっています。毒撒きは年に4回行いますが、毒撒きの数ヶ月前に、新聞や電話を通して近所の住民に知らせます。また、毒ですから、扱うのに免許がいりますし、ひとつひとつ数を数えどこの倉庫にいくつあるか、すべて記録し、しっかりと管理されています。

つづく

これについては後ほど、写真も交えて紹介していきます。